論理学
論理学は思考や論証の形式あるいは法則を研究する学問です。
命題
1つの判断または主張を表わす文章でこれが真(True)であるか偽(False)であるか判断できるものをいいます。だから、「モーツアルトの音楽は楽しい」、「彼女は美しい」は命題ではない。「命題」とは真偽が決まるものをいいます.命題論理では命題の内容には立ち入らないで,その真、偽のみに注目します。
命題変数
論理学では「箱Aの中に白玉が入っている」,「箱Bの中に赤玉が入っている」,「箱Cに紫玉が入っている」,というような基本的な命題を文字(変数)a,b,c ,p,q,r,A,B,C,P,Q,Rなどのアルファベットで代用します.これらの命題変数は真(True、T、1)か偽(False 、F, 0)の二値のみをとるものとします。
命題の合成
いくつかの命題を組み合わせたり、あるいは命題を否定してできる命題を合成命題(複合命題)といい、もとの個々の命題を単純命題といいます。
論理演算子、結合子
論理演算子、論理結合子と呼ばれる記号
①・(連言あるいは論理積)
②∨(選言あるいは論理和)
③¬(否定)
④→(条件文)
があります。
これらはそれぞれ「かつ」,「または」,「でない」,「ならば」という意味をもちます。
補足:
論理演算子の使い方・意味
論理積・連言・:P・Q、PかつandQ
論理和・選言∨:P∨Q、PまたはorQ
否定¬:¬P、Pでないnot
条件文→:P→Q、PならばQ if P ,then Q
真理表
ド・モルガンの法則
論理和 、論理積 、否定 の論理記号を使って記述すると、このように表現できます。
①¬(PVQ)=¬P・¬Q、
②¬(P・Q)=¬PV¬Q、
①(not (P or Q)) = ((not P) and (not Q))
②(not (P and Q)) = ((not P) or (not Q))
条件文
命題A:「PならばQ」において、Pが偽であるならば、Qが真であっても偽であっても、命題Aは真になる。Pが真で、Qが偽のときのみP→Qは偽になる。理解し辛いところは、仮定Pが偽ならば、結論Qの真偽に関わらず、P → Q が真になるところです。
このことを理解するために、ある父親が「明日晴れたら遊園地に連れて行ってやるよ」と子供と約束したとする、場面を考えてください。明日、
①晴れ(T)て遊園地に連れていった(T)としたら、正直な良い父親(T)です。
②晴れた(T)のに遊園地に連れていかなかった(F)としたら、嘘つき(F)父親です。
③もし雨が降った(F)のに遊園地に連れて行ってくれたら(T)父親に対して子供はどう思うでしょう?いやな父親ではあるが、嘘つきではない(T)ですよね~。(記号⊃を→に変えてください)
④雨が降った(F)から遊園地に連れて行かなかった(F)、としたら、問題はなく普通(T)の父親です。
雨が降ったときは、遊園地に連れていっても連れていなかくても、間違いではないですよねぇ~。
簡易的に下図のように理解して下さい。
逆・裏・対偶
P→Qの対偶は¬Q→¬P で、
P→Q=¬Q→¬P が成立する。
必要条件、十分条件
Pが真で、「P → Q」 が真である時 、「P⇒Q」と書き、P は Q である為の十分条件 といい, Q はP であるための必要条件 といいます。
(図式的に書けば、十分条件 ・・・・>必要条件)
全称命題・特称命題
全称命題:すべて(any,all) の x について,P(x) が成立する。
特称命題:ある (some) x が存在して,P(x) が成立する。
結論
相手に受け入れてほしい主張
前提
結論を支える証拠や理由。
議論
議論=前提+結論
演繹(えんえき)的推論
演繹は、一般的・普遍的な前提からより個別的・特殊的な結論を得る推論方法です。 演繹的推論は、前提が真であれば(健全であれば)、必ず結論は真になります 。
帰納(きのう)的推論
個別的・特殊的な事例から一般的・普遍的な規則を見出そうとする推論方法のこと。対義語は演繹法。
演繹においては前提が真であれば結論も必然的に真であるが、帰納においては前提が真であるから といって結論が真であることは保証されていません。経済理論が概してそうです.
謬論(びゅうろん)
誤った議論、の事を言います。
ジレンマ
相反する2つの事の板挟みになって、どちらとも決めかねる状態を言います。抜き差しならない羽目の事を言います。ある問題に対して、2つの選択肢が存在し、そのどちらを選んでも何らかの不利益があり、態度を決めかねる状態のことです。
有効な推論
いくつかの命題が真であることから、他の命題が真であることを結論しうる推論をいいます。(有効でない推論を謬論といいます。)
有効な推論の型
(1)肯定式
P→Q
P
-------
∴Q
(2)否定式
P→Q
¬Q
--------
∴¬P
(3)仮言(かりげん)3段論法
P→Q
Q→R
---------
∴P→R
謬論(びゅうろん)の型
①後件肯定:
前提:もし P ならば Q である。
Q である。
--------------------------
∴結論: P である、という形式の推論
②前件否定:
前提:もし P ならば Q である。
⌐Pである 。
--------------------------
∴結論: ¬Q 、という形式の推論。